会社の事業年度については、１年以内で定めることとされており、実務上も通常１年とします。

ではいつからスタートでの１年とするか、ということですが、これも自由に定めることができます。

決算期と繁忙期が重ならないようにするとか、国の会計年度に合わせて４月１日から３月31日までとするというような決め方もあります。

特にそのようなこだわりが無い場合に多いのは、設立月を事業年度の開始月にする（例：10月20日に設立した場合、事業年度を10月から９月までとする。）というパターンです。

消費税の免税事業者となる期間をなるべく長く取ろうという考えからくるもので、実利がある決め方と言えるでしょう。

ところで、例えば平成27年３月15日に設立した会社が３月末決算としたい場合は、設立して約２週間で１期目が終わってしまうのか？となりそうですが、「事業年度の末日を変更する場合の最初の事業年度については、１年６か月までであれば認められる」ことを利用して、１期目を設立日から平成28年２月29日に設定しておき、平成27年４月に入ってから事業年度の末日を３月31日に変更すれば不都合を回避できます。

その結果、１期目の事業年度は設立日たる平成27年３月15日から平成28年３月31日までとなり、１年６か月内に納まるという訳です。

ただし、このような場合であっても、税務上は１年６か月を１つの期間として計算することにはなりませんので、ご注意ください。